令和二年、定山渓第一寶亭留 翠山亭の三階フロアに特別食事処「湯相七席」が誕生しました。
派手なパフォーマンスはありませんが、「湯相七席」の厨房では料理人が丁寧に、寡黙に、手を進めています。
ご案内できるお客様は七組のみ。支度の様子が伺える四つの席と、三つの個室があります。
「湯相」とは茶席でお湯を沸かす際の「丁度良い」温度のこと。客人をもてなす一服のために、湯の沸き具合に目配り気配りをし、最適の湯相でお茶を振る舞う…。茶湯の心に、私たちが大切にする料理を通したおもてなしの心を重ねました。
ご用意するお料理は「七席の膳」と、第一寶亭留最高グレード和食膳「一(いち)」の2コースです。それぞれの時間をお楽しみいただける特別な食空間で、お客様の心に一番寄り添える料理を目指します。
料理人の仕事は、器選びから。
素材選びや下ごしらえには十分手間暇をかけるのと同じように、料理の器選びも料理人にとっては大切な仕事のひとつ。言わずもがな料理を彩る重要なアイテムであり、ときには器から献立の発想に至ることもあるほどです。
有田焼や定山渓温泉の窯元『翠山窯』で創作されたものなど100を超える器を並べ、一つ一つの見た目や手触りなど確かめたりコースの流れを想像しながら器を選定していきます。
湯相七席の冬膳
雪景色、温泉、料理。定山渓の冬をお愉しみいただける準備は万端です。
特別食事処「湯相七席」では二度目の冬を迎えました。
噴火湾の豊かな海に育まれたプリプリの牡丹海老や蟹、脂がのった本鮪や真たちなど、冬の旬食材を主役に総料理長 夏目が献立を考えています。
冬膳の序盤で登場する椀物は、540日間寝かせた倶知安じゃが「五四〇(ごーよんまる)」のすり流し。熟成させたことで表現される驚くべき甘味と旨味が五臓六腑に染み渡り、心も温めてくれます。
お客様の視線の先では、調理人がただひたすらに素材と向き合い、包丁を動かし、盛り付ける。少し派手さはないかもしれませんが、一切無駄のない職人の手さばきや真剣に一皿に向き合う姿をご覧いただきながら、食材、料理、そしてお客様の食の時間をお愉しみくださいませ。
同じ3階フロアにある特別客室のお話は こちら(別ページ) 。
お時間があるときに合わせてお読みいただけると幸いです。
●定山渓第一寶亭留 翠山亭 基本情報
札幌市南区定山渓温泉3-105
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